『空間的(時間的)に離れた2点間を繋ぐ抜け道(トンネル)』
このワームホールを説明する際によく使われるのは、次のようなものだろう。
「リンゴを貫通する虫食い穴があったとしたら表面を移動するよりも穴を通過した方が早い」
上記のイメージのように、離れた空間と空間をまるで虫食い穴を開けるように繋げたものがワームホールだ。つまり、通常の移動がリンゴの表面、裏技のように移動するのが虫食い穴(ワームホール)だ。また、ワームホールは空間と空間だけではなく、「現在と未来・現在と過去」のように異なる時間軸を繋ぐこともできる。
ワームホール(worm hole)とは、日本語に直訳すると「虫食い穴」となる。wormとは、蠕動(ぜんどう)によって移動する虫。(ミミズのように身をくねらせてうごめきながら進む虫)。
このイメージそのままの道具が「大長編ドラえもん のび太の宇宙漂流記」の中に描かれている。その名も「スペースイーター
」。この道具についての説明は以下の通りだ。
超空間を食べてぬけ穴をあける、イモムシ型ロボット。 (藤子・F・不二雄,(1999),漫画「大長編ドラえもん のび太の宇宙漂流記」p56,小学館)
上記で見てきた通り、ワームホールは「空間移動」も「時間移動」もできる。タイムトラベルを語るに辺り、空間移動が同時に現れるのは「時間と空間」が切っても切れない関係にあるせいだろう。
物語の中でワームホールという単語はあまり使われない。概念を元に独自の単語として使われる場合が多い。タイムスリップの原因を作るものがワームホールであったり、ワームホールを自在に開けるようにしたり、物語によって様々だ。例えば、クロノトリガーのゲートもその一例だろう。